工事の背景・工事の課題
鉄工所のお客様では、はつり作業で使うチス工具の先端が摩耗したり、先端の尖りが失われていることが課題となっていました。また、一部のチスは曲がってしまっており、正確な作業が困難になっていました。先端の摩耗や曲がりは、チスの使用回数や素材の特性によって生じるものであり、これにより作業効率の低下や品質の低下が生じていました。何度か違う工具でも試したが、やはり昔からのチス工具を使う方が、まだ作業効率がよく、コストがかからないので、チス工具を使用しています。
改善効果・当社からの提案
チス工具の先端部分は研ぎ直すのではなく、職人の手で焼き入れ鍛造し、打ち直すことで尖られていきます。修正後は、以下のような効果が得られました。まず、チスの先端が尖り直され、正確な切削作業が可能となりました。これにより、作業品質が向上し、製品の仕上がりも改善されました。また、チス先端の摩耗によって生じるはつれも解消され、切削のスムーズさが向上しました。当社からの提案として、定期的なチスの鍛造打ち直しと保守を推奨します。特に、チスの使用回数や切削条件に応じて、打ち直しの頻度を設定することが重要です。また、チスの再焼き入れによる先端加工は、尖りを回復させるだけでなく、チスの強度も向上させる効果があります。これにより、チスの寿命を延ばし、経済的な運用が可能となります。さらに、お客様に対しては、チスの適切な使用方法や保管方法についてのトレーニングやガイドラインの提供を行うことも重要です。これにより、チスの効果的な利用と寿命の最大化を図ることができます。