様々な設備が常に稼働している工場では、作業員が快適に作業できる環境作りや設備の安定稼働の為に適切な空調機器の選定が重要になります。本記事では、工場の空調機器の種類から選定方法、設置工事のポイントまで解説いたします。ぜひ最後までご覧ください。
工場の代表的な空調機器の種類
スポット空調
スポット空調は、特定の作業エリアや人のいる場所にピンポイントで冷気を送る空調機器です。局所的な冷却が可能なため、省エネ性に優れており、移動式のスポットクーラーやダクト付きタイプなどがあり、比較的導入が簡単でコストも抑えられます。
部分空調
部分空調は、一定の区画やエリア単位で温度を管理する空調機器です。作業工程ごとに必要な温度条件が異なる場合に適しており、作業環境を効率よく冷却できます。エリアを分けて個別に空調設定できるため、無駄な冷却を避けることが可能です。
ゾーン空調
ゾーン空調は、工場内を複数のゾーンに分けてそれぞれに最適な空調設定を行う空調機器です。従業員が頻繁に移動するような工場では、ゾーンごとの温度制御によって暑さ対策とエネルギーコストの両立が可能です。
全体空調
全体空調は、工場全体の空間を一括で管理する空調機器です。空調機器の台数を少なくでき、設備管理も一元化できるというメリットがあり、特に空間が密閉された工場や、温度管理が厳格に求められる工場に向いています。
空調機器の選定方法
空調機器の導入を検討する際は、工場の規模や作業内容、熱源の有無など、さまざまな条件を考慮する必要があります。以下に空調機器の選定方法についてご紹介します。
工場の規模と空間構造を確認
空調機器の選定時は工場の面積や天井高を考慮する必要があります。広い空間を効率よく冷却するためには、冷房能力や風量などのスペックを確認することが重要です。特に天井が高い場合、対流や気流の設計が重要です。また、作業者が多いエリアや熱源が集中する場所では、それに応じた冷却負荷を計算する必要があります。
熱源を考慮した設置場所
工場内には生産設備や機械が多数存在し、それぞれが熱を発するため、各設備の周りに適した空調設備が必要です。このため、設計段階で各熱源の配置や稼働率を確認し、それに応じた空調設計を行うことが求められます。
人の動線と滞在時間の把握
工場内で作業員が長時間滞在するエリアは、快適性が求められるため、人の動線や滞在時間を把握した上で、局所冷却か全体空調かを選定する必要があります。
工場の空調機器の設置におけるポイント
設置場所の安全性を確保
空調機器は高所や機械の傍に設置されることが多いため、点検や修理がしやすい場所に設ける必要があります。また、作業員の動線を妨げない位置に設置し、安全性を損なわないように設置する必要があります。
空気の流れを考慮した設置設計
効果的な冷却・換気を行うには、空気の流れを最適化する設計が必要です。吹出口と吸込み口の位置関係、風の循環ルートを考慮することで、空調効果を最大限に高めることができます。
定期的なメンテナンス体制の確立
空調機器は、長期的な運用において定期的なメンテナンスが必要です。フィルター清掃、熱交換器の点検、冷媒の補充などを定期的に行うことで、トラブルを未然に防ぎ、機器の寿命を延ばすことができます。
工場の空調機器の設置工事なら姫路 工場保全・メンテナンス技術センターにお任せください
いかがでしたでしょうか。今回は工場の空調機器の種類から選定方法、設置工事のポイントについてご紹介しました。姫路 工場保全・メンテナンス技術センターを運営する株式会社高原商店では、空調機器の選定から設置工事、その後のメンテナンス工事まで一貫して対応いたします。お困りの方はお気軽にご相談ください。