食品工場では、生産性と衛生管理を考慮したレイアウトを反映する必要があります。本記事では、食品工場におけるレイアウトの種類からポイントについてご紹介します。
食品工場における工場レイアウトの種類
食品工場のレイアウトは、主に、ジョブショップ型、ライン型、セル型の3つに分けられます。以下にそれぞれの特徴についてご紹介します。
ジョブショップ型
ジョブショップ型は、同じような機能を持つ設備や機械を混合機・加熱機・包装機など、工程ごとに機器一箇所にまとめるレイアウトです。この形式は多品種少量生産に向いており、製品ごとに異なる加工が求められる食品工場に適しているレイアウトです。
一方で、各工程間の距離が長くなりやすく、物流動線が複雑化しやすい点には向いていない特徴があります。
ライン型
ライン型は、製造工程の順序に沿って一直線上に設備や機械を配置する形式です。 同一製品を大量生産する食品工場で主に採用されているレイアウトです。ライン型のメリットは、工程間の移動距離が短く、作業の流れがスムーズになる点です。
また、作業手順が標準化しやすく、品質のばらつきを抑えることも可能です。しかし、設備の一部が停止すると生産ライン全体が止まるリスクがあるため、メンテナンス性を重視した設計が必要です。
セル型
セル型レイアウトは、一人または少人数の作業者が一連の工程を完結できるように機械や設備を周囲に配置する方式です。セル型の特徴は、工程ごとの待ち時間を減らし、作業効率を高めることができる点にあります。 また、担当者の責任範囲が明確になるため、品質管理の向上にもつながります。
食品工場のレイアウトにおけるポイント
上記では、工場のレイアウトの種類について紹介しましたが、次にレイアウトの設計におけるポイントについてご紹介します。
HACCPを考慮する
食品工場のレイアウトを検討する際、最も重要なのがHACCP対応です。 HACCPとは、食品の製造過程における危害要因を分析し、危害を防止するための衛生管理手法です。食品工場内では、原材料エリア・加工作業エリア・包装エリアなど各作業エリアごとに様々な危害要因があるため、HACCPを考慮したレイアウトを設計する必要があります。
各工程に応じたゾーニング
ゾーニングとは、工場内を工程ごとに明確に区分し、衛生レベルを管理する手法です。
食品工場では、原材料の入荷、加工、調理などに分けるのが一般的です。ゾーニングを行うことで、汚染リスクを段階的に管理でき、交差汚染の防止につながります。
また、エアカーテンやパーティションを用いた物理的な仕切りによって、温度・湿度・気流の制御も容易になります。
サニテーション導線を考慮する
サニテーション導線とは、工場内の清掃・殺菌作業を効率的に行うための動線を指します。食品工場では、日常的な洗浄や消毒作業が欠かせないため、清掃エリア・排水設備などの配置が極めて重要です。
例えば、原材料を扱う前に手洗い・消毒を行う動線を明確に設けることで、外部からの汚染を防げます。
また、洗浄エリアと加工エリアの間にはエアシャワーや滅菌装置を設置し、衛生的な環境を維持する設計が必要となります。
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