コンプレッサーのトラブルに困った経験はありませんか?この記事では、コンプレッサーの故障がどうして起こるのか、どんな兆候が見られるのか、そして故障が発生した際の修理の流れについて詳しく解説します。
コンプレッサーの耐用年数から必要な点検の頻度
工場で使用されるコンプレッサーの耐用年数は、一般的に10~15年程度とされています。しかし、使用環境や運転時間によって大きく変動します。特に粉塵が多い工場や、24時間稼働している生産ラインでは、耐用年数が短くなる傾向があります。
点検の頻度としては、稼働時間が6000時間を超えた場合、または導入後1年後に定期点検を行うことが推奨されています。
コンプレッサーの故障の予兆
以下にコンプレッサーの故障の予兆を挙げます。
異音が発生する
コンプレッサーから通常とは異なる音が発生する場合は、故障の初期段階である可能性が高いです。特に金属が擦れる音や、異常な振動音が聞こえる際は、ベアリングやピストン部の摩耗や軸がズレている可能性があるため、早期の対応が必要になります。
圧力低下や圧縮効率の悪化
圧力計の数値が不安定になったり、設定圧力まで達しない場合は、エア漏れやバルブの不良などの可能性が高いです。圧縮効率が悪化すると、コンプレッサーは通常よりも長時間稼働することになり、余計な電力を消費してコストが増加する可能性があります。
異常な温度上昇
運転中にコンプレッサー本体やモーターが通常より熱くなる場合、冷却機能の不具合やオイル不足が原因と考えられます。温度上昇が続くと潤滑油が劣化し、内部部品が焼き付く危険性があるため、運転中は温度計を確認し、異常を感じた際はすぐに運転を停止する必要があります。
フィルターの目詰まり
吸気フィルターやオイルフィルターが目詰まりすると、コンプレッサー内部に異物が侵入し、摩耗や故障を引き起こします。また、空気の吸い込みが悪化することで圧縮効率が低下し、運転時間が長くなり過熱の原因にもなります。
コンプレッサーの故障の主な原因と対策
オイル管理不足
潤滑油が不足すると、部品間の摩擦が増大し、過熱や焼き付きが発生するため、定期的にオイルの量と品質を確認する必要があります。
エア漏れ
配管や接続部の劣化によりエア漏れが発生すると、圧力維持のために余計なエネルギーを消費し、効率が大幅に低下するため、定期的なエアの確認が必要です。
過負荷運転
工場の生産量増加により、コンプレッサーが常時フル稼働すると、機器に過度な負担がかかるため、機器の稼働状況をモニタリングし、台数制御や運転スケジュールの見直しを行う必要があります。
コンプレッサー修理の流れ
故障発生時の修理プロセスは次の通りです。
お客様の要望の確認と提案: 最適な施工方法の提案。
現地調査・お見積り: 現場の状況の確認とお見積もりの作成。
お打合せ: 工程に関する打ち合わせ。
着工・試運転・調整: 安全第一で施工。
引き渡し: 最終検査と引き渡し。
当社のコンプレッサーの修理施工事例
コンプレッサー修理・基板交換
新規のお客様から「工場に設置しているコンプレッサーが停止してしまい困っている。修理可能か調査してほしい」とのご相談をいただきました。
出張費が何度もかからないよう、初回訪問時にはよくある故障原因であるマグネットスイッチやベルトなどの部品を事前に準備し、現場で点検・交換を行いながら修理を試みました。しかし、その対応では復旧せず、基盤に不具合がある可能性が高いと判断しました。
そこで、2回目の訪問時に基盤を交換したところ、コンプレッサーは無事に復旧しました。
お客様は、どこに修理を依頼すればよいかわからず不安を抱えておられましたが、2回目の訪問で想定よりも低コストで復旧できたことに大変喜んでいただきました。
コンプレッサー 調査・修理
金属加工業のお客様より、「工場で使用しているエアー機器からドレンが混入したエアーが出ている」とのご相談をいただきました。現場を調査したところ、実際にはドレンではなく、エアーにオイルが混入していることが判明しました。
当社にて該当部品の交換を実施した結果、オイルの混入は解消。一定期間の経過観察を行い、再発がないことを確認したうえで、オイル漏れが解決したと判断し、調査・修理を完了いたしました。
コンプレッサーの点検・メンテナンスは姫路 工場保全・メンテナンス技術センターにお任せください。
いかがでしたでしょうか。今回はコンプレッサーの故障原因から対策についてご紹介しました。姫路 工場保全・メンテナンス技術センターを運営する株式会社高原商店では、コンプレッサーの点検、メンテナンスの豊富な実績がございます。お困りの方はお気軽にご相談ください。