食品工場では、経年劣化や摩耗などによる塗装の剥がれや割れなどによって従業員の事故のリスクや衛生面での課題など様々な課題があるため、食品工場では製造環境の衛生維持と作業者の安全確保が求められます。
本記事では食品工場の塗装、塗床のトラブルの原因やポイントについてご紹介します。
食品工場の塗装・塗床でよく見られるトラブル
食品工場の床は、日々の清掃や薬品洗浄、機械の振動などにより、徐々に劣化していきます。以下に塗装・塗床に関する代表的なトラブルをご紹介します。
塗装の剥がれ
食品工場では常に水や油が飛散するため、床面に水分や油分が残ることで塗料の密着を妨げ、時間の経過とともに塗装が剥がれやすくなります。また、剥がれた部分から菌が繁殖しやすくなるため、衛生面で様々な問題の発生に繋がります。
塗装の割れ
温度変化や床下からの湿気、機械振動などによって床塗装が割れることがあります。特に冷凍・冷蔵エリアでは、温度差により膨張と収縮が繰り返され、ひび割れが発生しやすくなり、この割れが進行すると水や洗剤が内部に浸透し、下地のコンクリートの劣化に繋がり補修コストも増加します。
清掃がしづらく汚れが残り、衛生面の低下に繋がる
床表面に微細な凹凸やひびが生じると、汚れや水分が溜まりやすくなります。そのため、普段通りの清掃を行っても落としきれない汚れが残り、カビや細菌が繁殖する原因となります。特に食品を扱う工場では、微生物の繁殖は異臭や腐敗のリスクを高めるため注意が必要です。
滑りやすく事故に繋がる
床面の摩耗や、油や水が床に残ると表面がツルツルになり、滑りやすくなることで
転倒事故が発生しやすく、労働災害の原因となります。特に作業中に重い荷物を運ぶ場合や、フォークリフトが走行する場合は重大な事故に繋がる可能性もあるため、防滑性を高める塗床を採用する必要があります。
食品工場の塗装トラブルの原因
使用環境による温度・湿度変化
食品工場では冷凍室・加熱工程など温度差が大きく、塗膜が伸縮しやすくなることで塗装表面に応力がかかって割れが発生します。また、湿度が高い環境ではコンクリートが常に湿気を吸い上げるため、塗膜の膨れや剥離を引き起こします。
使用薬品・洗剤の影響
日常的に強アルカリ性や酸性の洗浄剤を使用する食品工場で耐薬品性の低い塗料を使用すると、塗膜が劣化し、光沢の消失や変色が起こることで、床の美観だけでなく耐久性も低下することがあります。
機械振動や衝撃
食品工場では大型の攪拌機や充填機などが稼働しており、床に振動が伝わります。この振動が長期間続くと、塗膜や下地に微細なクラックが発生してしまいます。また、重量物の落下などによる衝撃でも塗装の割れが生じることがあります。
食品工場の塗装・塗床で気を付けるべき点
食品工場では、衛生性・安全性・耐久性を兼ね備えた塗床工事が必要です。以下に、塗装、塗床工事において気を付けるべき点についてご紹介します。。
耐熱性・耐薬品性・耐衝撃性を考慮した塗料の選定
食品工場では熱湯洗浄や油の飛散など、高温環境下であったり、薬品や衝撃性など様々な環境下で稼働しているため、耐薬品性や耐久性に優れているウレタン系塗料、耐衝撃性に強いエキポシ系塗料、高熱に強いシリコン系塗料など現場に特性に応じた塗料を選定する必要があります。
清掃性を向上させる仕様
清掃性を高めるためには、平滑で埃が溜まりにくい仕上げが必要になります。一方で滑り止め機能も必要なため、適度な凹凸を持つ防滑仕上げを選ぶと良いでしょう。
また、汚れを弾く撥水・撥油性塗料を使用すると、日常清掃の効率が大幅に向上します。
食品工場の塗床工事は姫路工場保全・メンテナンス技術センターにお任せください
今回は食品工場の塗床工事についてご紹介しました。姫路工場保全・メンテナンス技術センターを運営する株式会社高原商店では、食品工場の塗装工事の豊富な実績がございます。お困りの方はお気軽に当社にご連絡ください。